同級生の好きな女の子が現実主義者で経済学部を目指していた話


 高校生の時、僕はどこにでもいる何もとりえもない男女共学校の普通科の学生でした。僕の通っていた高校は、地元で中の上くらいの学力の高校で、県内かその周辺の国立大学を目指す人が多かったと記憶しています。たまに、旧帝大や早慶に合格者を出すようなところでした。


 この高校の女の子たちは、サラリーマン家庭で普通に育てられた、地味な子たちがほとんどを占めていました。私立の華やかさはないし、特段賢いわけでもなく、とはいえ極貧家庭出身のヤンキーや頭のネジが外れているような子たちでもない、ただただ地味だったのです。だからなのか、僕は今も地味系の女の子にそそられます。思春期真っ只中に、地味な女の子が周りにいる環境で育ち、想像を膨らましていましたから。って、なんの話だよ。


 僕が好きだった女の子は、なにが楽しくて青春時代を送っているのかも理解不能な地味系女子で、彼女は黙々と勉強をしていました。僕は臆病だったので、ほとんど彼女と話をすることができなかったのですが、彼女が何を考えているのか気になって仕方がなかったのです。


 高校では、定期的に大学受験の模試が実施され、そこに志望校を記載することで合否判定や偏差値が出る、普通科の高校生なら誰もが経験する試験を受けていました。僕は、将来これになりたいとか、この大学に行きたいとかなかったというか、頭が足りない青年だったので、とりあえず、3年間一貫して私立の法学部を志望校にしていました。


 あるとき、彼女の模試の結果を職員室で見ることができて、当時びっくりしたのですが、彼女は地元の国立大の経済学部と私立大の経済学部を志望していたのです。
だから何だよって話なんですが、当時は僕にとって経済学部って一番なぜ入学するか理解できない学部だったのです。高校生がお金のことを考えてどうするんだってね。ただ、そんな彼女にミステリアスな魅力を感じてしまいました。好きな子だとなんでもポジティブに解釈してしまうものですね。


 結局彼女は、志望していた国立の経済学部に努力して合格し、僕は妥協して一番お手軽な私立の法学部に入学したのでした。